5/4 ひつじ母(はは)の噛み噛み

 

5/4(火 祝日・・・)静かにしています。

今日の最高気温は25℃くらい。おとといや昨日のように

大気の不安定さはなくなり、穏やか~な日になる予想。

 

なんか・・・朝から暑くない?

午前10時から夫婦で散歩に出て、初めての道を歩いたり

して、大宮公園経由、大きな樹木に覆われて涼しい長~い

参道を歩き、大宮区役所~大宮駅~

12時過ぎに、そごうのとんかつ屋さん(結構すいてた)で

食事して・・・自宅へ戻る。かなり歩いたので足がじんじ

んする。家に到着後、(私だけ)昼寝した。

 

◆今日は2回も! ひつじ母の、獣みたいなタオル噛みが

あった

 

ふとんを噛み噛みすることがあるから、布団が被害にあわ

ないように、夫があらかじめミニタオルを母の手のそばに

置いといたらしい。

普段は鉄板のように固い母の腕や手が、なにかの拍子に力

が抜けて、ふんわり(関節が)動くことがある。今日は朝

も夕方も!ふんわり動いたと見えて・・・ひつじ母は噛み

噛み・・・噛み噛み・・・べちゃべちゃになったミニタオ

ルをくわえて、さらに噛み噛みしている。

 

ひつじ母の、噛み噛みでベチャベチャになったタオル無理

やり母の口からはがそうとする私。

だが、母、手が使えないのに口だけでミニタオルを噛み噛

みして私の動きに全然動じない。異常な執着のように見え

る。ああ、もう~! 汚いな~!!

 

ベチャベチャのミニタオルを奪おうとするわたし。

 

母はきちがいのように口で噛み噛みして、タオルをあんたな

んかに渡さないぞ~!と必死で抵抗する。

 

なんか、ホント、みっともない人になってしまった。赤ちゃ

んの噛み噛みは、ま、可愛いところがあるが・・・しわしわ

のバアチャンの意地丸出しのタオル噛み噛みは・・・ほんと

・・・なんか、獣(けもの)を見てるみたいだ。

 

獣が肉を捕まえて離さないぞー!ってな感じの意地を見せて

噛み噛みしている姿。その繰り返しが・・・なんか、ひつじ

さんの執念みたいな、本能まるだしみたいな、けものの快感

みたいな・・・異常さ。

 

こんな姿、こんな光景、他人には見せられない。本当にみっ

ともない・・・。

 

あんなふうになっても生きてる意味って、なんなんだろう?

と、ちょっと・・・考えてしまった。

あの姿を・・・「親」だとは・・・思いたくないよ・・・。

 

 

今日の最初(午前中)はそのくらいで済んだ。

 

だけど、夕方には夫がまたひつじさんのそばにミニタオル

を置いたので、また同じように、いえ、さっきよりももっ

と大変な(=ひどい)状態になっていた。

 

唾液でべちゃべちゃになったミニタオルが母の枕を濡らし、

シーツを濡らし、ベッドカバーを濡らし・・・マットを濡

らした・・・

 

とうとう母を車イスに移乗させ、母のベッドの寝具を洗う

はめになった。おまけに服もべちゃべちゃに濡れている。

ベッドカバーも、マットカバー(←介護用品としてレンタ

ル会社から支給されたマットカバー)も・・・。

 

寝具を外し、服を着替えさせ、ベッドのマットの濡れた部

分をきれいなタオルで何度も拭く・・・乾燥させる。

 

「もう起きてなさい!しばらく寝かさないからね」・・(私)

 

夫に文句を言った。

「なんで、ひつじさんのそばにタオルなんか置くの?」

「だって、クッションを噛んでいたんだよ。こんなに下ま

で濡れるとは思わなかった・・・」

「あの人、普段は腕がこちんこちんで固まって全然動かない

けど、なにかの拍子にふわって腕が動く時があるんだろうね。

だから、母のそばに絶対にものを置かないようにしてね。

もし置くなら、よだれかけかビニールシートもセットで口の

下に置いてくださいね。びっくりするほど大量の唾液でびち

ゃびちゃになっても構わないように」

 

「はい」「それにしても、唾液がすごいね」・・・夫は黙っ

て母の寝具を洗濯機に入れて洗い出した。ちょっとは責任感

じているらしい。

 

「あの年で歯があるって、こういうことなんだろうね。歯が

あるからいろんなものが食べられるけど、その歯があるせい

で、暇で暇でしょうがないときに(手が使えないから)手当

たり次第、噛み噛みするしかやることないんだろうね」

「おなかすいてるから・・・だけではないよね。本能だけで

動いている・・・と思う」

 

たぶん、私が、認知症の人が多い特養とか老人施設とかでい

ろいろな高齢者を見ていたら、こういう噛み噛みする(人間

っぽくなく)まるで獣のように見える人って、あんまり珍し

くないのかもしれない。案外多いのかもしれない。施設では

日常の中でこういう人を普通に見ることがあるのかもしれな

い。

 

だけど、私はそういう人やそういう光景を見慣れていない。

今度聞いてみよう。

 

あんなにミニタオルをぐじゃぐじゃ噛んだひつじさん。

その後は、ものすごくご飯を食べた。

ご飯を食べる前に何万回もタオルを噛んで、今日はいつもの

何倍もあごを鍛えたのだろう。その成果がご飯の時にも生か

されたようだ。(苦笑)

 

さっとゆでたカブの葉・大根の葉っぱ・・・納豆も、もずく

も、厚切りのお肉もたくさん食べられた。

 

母のおかげで捨てるところがほとんどない野菜たち。

なんでも噛んで(=噛み切って)食べてくれる。

あの母の歯は・・・いい時もある。悪い時もある。

 

しかたないかな。