「お義母さん、おはようございます。今日は何歳になりましたか?」
「えーと・・・34さい」
「そうですか、34歳ですか。お若いですね」
夫は毎朝、私の母に聞く。ま、どんな答えが返ってきても構わなくて、
ちょっと刺激になれば・・・とか、会話をちょこっと楽しんでいるだ
けなんだけどね。
寝たきりの母・・・「いつ帰るの?」
夫・・・「今、何時か分かる?」
母・・・「7時だよね」
夫・・・「12時になったら帰ろうね」
母・・・「一緒に帰ろう」
夫・・・「はい。帰りたくなったら呼んで」
母・・・「どこにいるの?」
夫・・・「隣の部屋。それはそうと、どこに帰るの?」
母・・・「〇〇屋」・・・(実家の屋号)
私・・・「ねえ、カーネーション植えたんだよ、ほら」
母・・・「どれどれ」
私・・・「あそこ」
母・・・「ほんとだ」
私・・・「何色のカーネーションだと思う?」
母・・・「むらさき」
私・・・「紫じゃないよ。ピ、ピ、ピ」
母・・・「ピ・・・ピ・・・ピンク」
私・・・「あたり! ピンクです」