『認知症ポジティブ』より

 

認知症介護研究・研修東京センター長

山口晴保著 『認知症ポジティブ』より一部そのまま載せます

 

「筆者が認知症になったら、こんな施設がいいなと思っています。

いずれは、やさしい介護者のいる小規模な施設で、肺炎になって

も入院せずに極力病院通いを減らし、看取りと決めたら点滴など

はせず、朝冷たくなっていた・・・というのが筆者の理想です。

筆者とて、いずれはなるぞ、認知症、と思っていますので。」

////////////////////////////

 

どんな運動に予防効果が?

「皆さんは運動というと、どんなイメージをもつでしょうか?

ジョギング、ジムでランニングマシン・・・、いろいろな運動が

ありますね。でも、その多くはエネルギーの無駄遣いです。

エネルギーを有効利用する一番の運動は、家の中の「雑巾が

け」です。家の掃除は素晴らしいエクササイズです。

①普段使わない姿勢で

②何度も力を入れて

③一汗かいて

④気分がスカッとして

⑤達成感を味わい

⑥家の中がきれいになり

⑦ウエストが細くなる美ボディ効果というおまけつきです。

一石三鳥の優れものです。」

///////////////////////////

 

「認知症の人はみんな誰もが生活障害を抱えています。

初期は生活管理の障害ですが、進行すると、着替え、入浴、

排泄など身の回りのことで支援が必要になってきます。

ここで、できないからと代わりにしてあげるケアを行うと

本人の能力が奪われます。してあげるケアは、一見したと

ころ親切でポジティブなようですが、実際には能力を奪っ

てしまうのでネガティブなケアです。一方、できない原因

を分析して少しだけ手助けしたり環境調整を行うと、でき

るようになることがあります。こちらは残存能力を引き出

ケアです。」