3/8 小島美里さんの講演会 訪問ヘルパーがいなくなる

小島美里 著

特定非営利活動法人暮らしネット・えん

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介護保険は残っているが、サービスが使えない。

働く人がいなくなる。

現在は ・老々介護は あたりまえ

・独居は あたりまえ

・独居で認知証は あたりまえ

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介護業界で働く人の給料は他の分野より月に7~8万円不足している。

厚労省の大臣や官僚が介護をする労働者側に目が向いていなかった。

最初からそういう問題があったのだ。切り捨てか?

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歳をとると認知症になるのがあたりまえと思った方がいい。

脳細胞だって衰えますよ。

自分自身も周りの人も認知症になると思って生きていくとよい。

 

「オレは絶対に認知症にならない」という人は多くいて、一番大変。

そういう人は運転免許証を返さない。医者には行かない。

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一番困るのが 動き回る認知症の人

(寝たきりの人は、まだ動き回る人に比べたら楽)

家からいなくなる、一人歩きできる人、要介護2までの人は、周りの人から見てもすごく大変なのに、介護サービスから切り捨てられようとしている。要介護1~2なので特養にも入れない。

認知症の人が行方不明、年間19000人、そのうち死亡確認 約500人

社会の人は ↑↑ その事実を知らない。

 

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平均寿命 と健康寿命

そのすきまが男性8年、女性12年。

健康寿命の延伸を国がうたっているが、伸ばしたところでたった数か月だけ。だからごまかしに等しいのでは?

介護保険を使っている人の8割は認知症が入っている。

認知症は、加齢の病気である。

小規模多機能は若干増えたかな。

要介護1~2は事業所にとってお金にならない。介護保険が始まってから25年間、認知症のサービスは進んでいない。

私たちが希望をもって仕事してきたことを政府はペチャンコにしてくれた・・・

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小島さんの事業所では約50人のヘルパーがいて、一番多い世代は50代。次に多いのが70代。若い人が入ってこない。

ケアマネ不足・・・なぜなら仕事ばかり大変で賃金が上がらない。

煩雑な加算のおまけがついているだけ。

地域に根差した業者はつぶれるようにできている。

全国展開の事業所はなんとか持ちこたえている。

現在、海外から異業種が来ているが彼らは割り切っている。儲からなかったらさっさと会社を閉める。

 

・生活支援は大事ですが・・・生活支援を介護保険から切り離そうとしている。

身体介護だけやれって?

しかし、家の中が汚い家に、身体介護になんか行かれない。ハイリスクなので。

 

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訪問介護の基本報酬が引き下げられると、訪問介護事業所がつぶれて、全国各地の自治体で訪問介護事業所がゼロとか1が増えている。

人口の少ないところ、埼玉県だと秩父(ちちぶ)や奥秩父。

社会福祉協議会(社協)でも、訪問介護をやめている。そういうところは自治体が訪問介護事業所を支えるが、もともとお金のない自治体なので大変。いつまでも支え続けられない。

だから、国が支えてほしい、利用する私たち、将来使うであろう私たちがそういう運動をしないといけない。

全国の4割の事業所は赤字・・・というのを国は隠していた・・・

 

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サービスつき高齢者住宅(サ高住)は「自宅」です

10分で車椅子を押して、利用者さんの部屋から食堂へ行く

10分で車椅子を押して、食堂から利用者さんの部屋へ戻る

たったそれだけで2000円。(食事は3回なので)それを1日3回 6000円

それを利用者は自分の割合に応じて1割~3割支払う

 

サ高住は、安全のために入るのは いい。

認知症になったらやめたほうがいい。

認知症になってどうにもならなくなったら、グループホームに入った方がいい。

サ高住より、介護付き有料老人ホームの方がまだいい。

 

業者が一番最初に利用者(または家族)に紹介してくれるのは、一番紹介料の高い所・・・と思った方がいい。

 

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◆『あなたはどこで死にたいですか?』 小島美里著

子どもの世話にはならない・・・と思っていても、亡くなるときには子どもの世話になるんです。

だから、子どもの世話にはならない!と簡単に言わないこと。

これからは「在宅一人死」しかできなくなる時代が来る。

これからはヘルパーは来ない。

お金がなければ、お掃除にも来てくれない。

 

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地方は特養に(都会よりは)入りやすい。しかし、特養も2割、3割負担がある時代。多床室はなくなるので、特養でさえお金がかかる。

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2人暮らしの高齢者は、1人暮らしより悲惨になる(かも)

夫婦は放っておかれる。

子どもも、親は2人一緒に暮らしているからと安心して一歩も家の中に入ってこないことが実際にある。つまり、家の中がどんな状況になっているか、親が今、どんな生活になっているか知らない。

 

『長寿期リスク ~元気高齢者の未来~』 春日キスヨ 著

長寿期リスクは、おひとりさまより おふたりさまの方が高い

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他人事ではありません。

訪問ヘルパーがいなくなる!!

こんな介護保険ではダメ!と声をあげましょう。