高齢母(はは)のおしゃぶり

 

◆88歳の母の、「毛布の角(かど)しゃぶり」

先週の金曜日(17日)朝に、遅ればせながら判明した。

 

母が、指をしゃぶろうとしているのを何度か見たこと

がある。ま、そのたびに「やめなさい」と言ってきた。

どんどん情けなくなる。

(昨日、NHKラジオで、『ボケますからよろしく』の

著者:信友さんが、「あんなに大好きだった母だが、

認知症になったら本当に情けない母になってしまい、

努力しないと愛せなくなった・・・と言っていた。)

///////////////////

今まで、枕の下、あごに当たる部分がびっしょり濡れ

たり、枕の上に掛けたタオルの端っこが濡れていたり

で、気づいたら洗濯していた。

たぶん、夜中に寝てる母のよだれがとろとろと落ちて

びっしょり濡れるんだろうなぁ~と想像していた。

 

ところが、16日(木)、母の手にわざと持たせていた

指を開く道具がびっちょり濡れていて、変だな・・・と

思った。

まさか・・なめてる(噛んでる)なんて・・・想定外。

まあ、娘としては・・・ほんとにショックだった。

 

どんどん情けない人になっていく・・・。

「お母さん」と呼ぶのはもうやめて「ひつじさん」と

呼ぼうかな。

(数年前、仙台うみの杜(もり)水族館で、母の拘縮

した指を開くのにいいかな?と購入した物=ホントは

足用の指開きと思って買ったものだが・・・)

 

///////////////////

翌日(17日)、毛布の角(かど)っこが歯で噛み噛みした

ようなねじれのあとと、びっちょり濡れているのを発見。

あああ・・・こんなとこ、噛んでるんだぁぁ。

ということは・・・前日の指開きの道具、あれは母が全部

噛んでびっちょり濡らしたものなのか・・・と遅ればせな

がら判明。

やめなさいって言っても無駄だと思うので、清潔なタオル

でもなめててよ・・・これなら噛んでもいいよ・・・と、

母の口元や手元に「タオル」を置くんだけど・・・

そんなものには全然興味がなくて・・・

 

羽毛布団の上に乗せた毛布の角(かど)っこが今朝も三角

の角(つの)になって、びちょびちょだった。

 

せっかく洗ったばかりなのに・・・やんなっちゃう。

面倒だから、その部分だけ固形石鹸で洗って、手でしぼっ

て竿に干した。

まったくもう!

 

どうせ今は、本能のまま生きてるんだろうから、言っても

わかるわけない。

でも

毛布の角(かど)っこなんか、歯形がついて三角形になる

ほど噛んでると、毛布の染料とかついてるだろうから、お

なか壊すと思うんだよねぇ。差し出した綺麗なタオルなん

か・・・全然なめてないようだし・・・。

 

本日の対策(1)

今夜は、少し動く方(=左)の手首に私の孫の浴衣の紐を

巻いた。腕は動かせるけど、指が口にまで達しないような

位置でストップするように結んでおいた。

うまく行かなかったら、また明日考える。

 

まさかなぁ・・・

毛布を噛んでるとは知らなかった。

大人がそんなことするわけない・・・というのは、認知症

では全然関係ないんだね。

 

染料で染めてない安全な毛布・・・有機毛布?

そんなもの、あるわけ・・・ないよね。

 

パジャマを着て寝られない

 

パジャマを着て寝なさいって、夫に言われたことがあるけど・・・

着ないで寝るのが習慣になってしまったわたし。

介護者は

要介護者の動きによって、夜中に何度も起こされたり、追いかけ

たり、要介護者の排泄の失敗などで、夜中でもあちこちの拭き掃

除が始まったり、便や尿のついた服やシーツの下洗いが始まった

り、それがなかなか終わらなくて長引いたり・・・においをどう

しようか・・・と考えたり、終わったら辺りが明るくなっていた

り・・・

いつでも作業ができるようにするため、パジャマを着られない時

期が私にも長い間あった。

夜も作業してへとへとっていう時期があった。

だから、パジャマなんか着てたら、寒くてしょうがない。

介護をする人は、パジャマを着て寝られないんですよ。

 

いつでもスタンバイ・・・

もうすぐ10年目。

 

パジャマを着て寝られるのは、ある程度寝る時間を確保できる

人なんじゃないかな。パジャマを着て寝て、寝られない寝られ

ないって言ってる人は・・・自分では気づかないかもしれない

けど・・・。

夜も要介護者のためにスタンバイしている介護者から見れば、

ベッド(や寝床)で横になって休めるだけ、結構恵まれている

のではないでしょうか。

 

私は今、母が寝たきりになったおかげで、夜ぐっすり寝られる

ようになりました。隣の部屋で、ドタッとかコトッて音がして

も、夜中は行かない。

動くほうの腕が壁にぶつかったな・・・とか、少しだけ動く足

でベッドの柵を蹴飛ばしたな・・・と思うだけ。

 

1/15 今年初めての西口だん・だん

 

今年もよろしくお願いします。

 

西口だん・だんは今日、次から次にお客様がお見えに

なり、スタッフも併せると11人のにぎやかさとなりま

した。

(埼玉県)志木(しき=地名)で、介護者カフェを始

めて5年目になる介護者支援の会の方の見学や、朝日新

聞の取材?もありました。

 

毎日新聞大阪社会部取材班 の本

 

毎日新聞大阪社会部取材班著

『介護殺人・・・追いつめられた家族の告白』より

187ページ

そのまま引用します

「2010年6月ごろ、ケアマネージャーの勧めで

「陽だまりサロン」に初めて顔を出した。

集まっていたのはみんな介護や家事に苦労してい

る男性ばかりだった。

「ここで自分のつらさを打ち明けたら、目の前の

雲が腫れていくように、気持ちがすっとしました

わ。みんなおんなじように苦しんでいる。自分だ

けと違うんやとね」

///////////////////////////////////

 

260ページ

そして、多くの経験者が口を酸(す)っぱくして言う

ことがある。介護が始まったら、とにかく一人で抱え

込まず、時には手を抜くことが大切だ、ということだ。

 介護は終わりが見えないことが多い。10年、20年と

続くかもしれない。

真夜中に何度も起こされて、睡眠不足になることも珍

しくない。認知症の症状に戸惑ったり、汚物の処理に

嫌気がさしたりして、精神的にも相当な負担となる。

若いころには何でもなかったことも、年齢を重ねると、

疲れやストレスとなってマグマのようにたまってい

ものだ。

心と体が悲鳴をあげているのに、じっとがまんし続け

ていると、いつの間にかうつ状態などになって心を病

んでしまう可能性がある。(途中省略)

毎日がきつくなってきたと感じたら、ショートステイ

などを利用して数日間でいいから「レスパイト」を

ってほしい。

※レスパイト=一時休止、休息

(途中省略)

また、行政や支援団体が主催する介護者の集いなどに

思い切って参加して、抱えていた不満や悩みを打ち明

ければ少しは心が晴れるかもしれない。

 介護者支援をうたった法整備がされておらず、介護

家族の支援策に乏しいのが現状だが、心を砕いて支え

てくれる人はきっと周囲でみつかるはずだ。

///////////////////////////////////

 

だん・だんスタッフより

そういう大変な介護者を助けるなんてことは、私たちには

できないですが、介護者のお気持ちはだん・だんで、じっ

くりお聴きします。介護者の皆様のほっとできる居場所に

なればいいな~と思っています。

 

1/13の、夫と母の会話

 

「ひつじお義母さん、私は 誰でしょう?」・・・(夫)

「〇さん」・・・(ひつじ母 ハハ)

「はい、そうですね。では、ひつじさんと〇さん=ボクの関係は?」

「いとこ?」

「いえ、親子です」・・・(夫)

「へえ~」

「ひつじさんは、親ですか? 子ですか?」・・・(夫)

「子ども」・・・(母)

「私は親ですか?では、親の言うことをよく聞きましょうね」・・・(夫)

「はーい」・・・(ひつじ母)